2012/12/10

ワークショップ 秘密のワイドショー



年の瀬も迫ってまいりました。
ああ、いろんな事をやり残したな…
ワタクシ、あれもこれもやりたいなと言うばっかりで
「やるやる詐欺」と噂されてしまっています。
ということで本年中にもう1つ文芸ワークショップを。


「ワークショップ 秘密のワイドショー」

参加者みんなで、喧々諤々してプロット(お話のあらすじなど)を1本作り上げます。
お話を作るネタにするために、最近気になる事件、事故、話題やテーマ、アイデアなどをメモして持ってきて下さい。

日時:12月22日土曜日 18時〜21時くらい。
定員:3名以上で開催、上限6名。
場所:抱 le four

あと、ご飯の持ち込みOKです。持ってきてくれたら食べ物シェアしましょう。

お申し込みはメールで kam_cjp@yahoo.co.jp まで。
お待ちしてまーす。

2012/11/25

永遠と不変

 


時はそもそも留っていて
動いているのは実は人間で
だから全てのものは流れてみえていて
ということは僕もだんだんと歩みを緩めて
見渡してみたら、もの達は静かに静かにしていて
不変の世界が横たわっていて
その中で人間だけが壊しては造って壊しては造っていて
こんな事がいつまで続いていくんだろうって…


※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。

2012/11/18

hand-drawn stripes



ただいま東京での帽子の展示会「マルシェ・ド・シャポー」に出展してます。

今回出品しているのはオリジナルテキスタイルの帽子、
手描きのマリンストライプ柄の夏用ハットです。

この展示会、全国からいろんな作家さんが集まってきていて、色んなテクニッックで作った面白い帽子が並んでいます。気になる帽子の作り方をお聞きしながらお勉強…。中央帽子の工場長にだんだん上手くなってるねと言われて喜んだり。
また、並んでいる春夏の帽子を次回の帽子展に送っていただけるように交渉も。
そして最後はお酒を飲みながらバカ話を。
東京は楽しいなあ。
次回も頑張って帽子を持ってこよう!

2012/10/25

第15回 マルシェ・ド・シャポー



「…物語は醜いほど魅力的だ。私たちは全てのアートワークにおいて表面的なバランスではなく魅力的な物語をデザインしようとしているのです。それは日常では静かな物言わぬ物語であり、一方でその裡に暴力的なパワーを秘めたものです。私たちは常に圧力を感じています。その圧力はどこへ向かって噴出するのでしょうか。いや、私たちを何処へ向かって押し出すのでしょうか。あるいはそちらに未来があるのかもしれません…」




第15回 マルシェ・ド・シャポー
2012年11月16日(金)~18日(日)
東京都中央区日本橋馬喰町2-3-3
ファッションフェイスビル地下1F展示場
11:00~18:00 最終日は16:00まで

バイヤー向けの帽子の展示会です。18日のみオンシーズンの即売あり。

2012/10/16

宵の風



夕刻の冷えた風が
どどっと吹いて
コスモスは揺れていました。
宵冷ましに首を振りながら
思い思いに
揺れていました。


※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。

2012/09/30

ワークショップ 小さな小さな物語



今日ワークショップを行いました。
飛入り含め5名で、写真を肴に着想を言葉で表現。
イメージから言葉へ、言葉からイメージへ。
脱線に次ぐ脱線、奇想の夜。
ワイワイと夜が更けていきました。

また月末頃にしようかな…

2012/09/22

ワークショップ 小さな小さな物語



小説、詩、文章を書くワークショップ
小さな小さな物語

持ち寄った文章を参加者みんなで講評します。
より面白くするには、どんな言葉や表現方法があり得るか考えていきます。

9月30日日曜日の夕方6時〜8時
場所 抱 le four
定員 3〜4名くらい来てくれたら嬉しいな。

持ってくるもの 夕飯(スナック菓子NG) 短めの文章(5〜20行くらい)
持ってきてはいけないもの 余計なプライド(何言われても拗ねない折れない凹まない)

参加希望のかたは kam_cjp@yahoo.co.jp までメールして下さい。

2012/09/19

大きな夢



ヒカリとミライは
高い高い塀に囲まれて
大きな夢を見ていた。

ジャガイモを掘り出しながら
この地面をずっとずっと掘って行けば
ブラジルってとこに行けるんだって。

カーテンの無い窓硝子の向こうに星空を見ながら
蜘蛛の子のようにふわふわ風に乗って行けば
あのまん丸なお月さままで行けるんだって。

ヒカリとミライは
いつもいつも励ましあって
大きな夢を見ていた。


※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。

2012/09/12

解放



何を描きたかったのか忘れてしまえば
もういちど自由に戻れる。
それほど古い骨格だけのドローイングを引っぱりだして
肉付けしていく。

2012/08/29

秘密基地の掟

 



秘密基地には入れてあげない
ふたり一緒に螺旋を下っていかないと入れてあげない
でもひとりずつじゃないと入れてあげない
両足のつま先を揃えてトイレの窓からじゃないと入れてあげない
でも首を覗かせて秘密の言葉をとなえてからじゃないと入れてあげない
選鉱所の配電盤を開けてビリっとしてこないと入れてあげない
でも配電盤の鍵の置き場所はおしえてあげない
だから絶対、秘密基地には入れてあげない


※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。

2012/07/30

ボクの彼女は



ボクの彼女は時々
ボクを驚かせます。
ボクの彼女は時々
合鍵を使ってボクのゴミ屋敷に侵入します。
ボクの彼女は時々
ゴミ屋敷に潜伏して裸エプロンでボクを驚かせます。
ボクの彼女は時々
エプロンではなくてボクの前掛けを着用します。
ボクの彼女は時々
災害に備えると言って裸前掛けにボクのヘルメットを着用して待っています。
そんな彼女をボクは時々
愛しているんだと思います。


※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。

2012/07/12

夜に飛べば



嵐が来て
ワイドショー並みの
いつもの嵐が来て
どうしようも無くなった
事態の中で
立ち往生して
灰色に巻き取られた中で
ここが夜なのかと思って
塵にひりつく喉に
風を求めて仰げば
蛍光灯のノイズ
このノイズの向こうに
本物の夜がある
本物の澄んだ闇がある
そこまで飛べば


※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。

2012/06/26

いつも見ていた

 

やごはオタマジャクシを齧りながら
さざ波を立てる水面越しに
空を見ていた。

やごはいつか往く
空を見ていた。

やごはメダカを尻尾から齧りながら
格子柄の波紋を立てる水面越しに
空を見ていた

やごはいつも
空を見ていた。


※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。

2012/06/17

ホテル 防波堤

 

 

海辺のホテル防波堤。
バブル末期に建設放棄された良くある話。
潮風に晒されて骨もお肌もボロボロ。
今どきいない様なヤンキーたちに人気のスポット。
お絵描き好きも集まってみんな溶剤でハッピー。
厨房の腐った酒樽で毎日晩酌。
ここに来ればみんな幸せ。
海辺のホテル防波堤。


※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。

2012/06/15

ボディの旅

 

 

工場で沢山のボディが作られていました。
それらには頭と心がありませんでした。
「俺たちには何かが足りない気がする…」
それらは輸送中のコンテナに穴を開けて逃げ出しました。
何を探しているかも分からない様子で
草原を進んで行きました。


※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。

2012/06/08

tokyo migration

 
 

歩く
振り返る
引き返す
振り出しに戻る
また歩く


※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。

2012/06/04

死んだ金魚は

 

死んだ金魚は食べるんだって
誰が言ってたんだっけ。

ツナもピカピカ光ってて
死んだらみんなで食べるんだ。

昔むかーしから
人も人を食べるらしい。

禁止されても
美味しいから止められないんだって。

僕も死んだら
みんなで食べてくれるかな。

お別れパーティーさ。
イエイ。


※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。

2012/05/31

のっぽのポークパイ



東京の帽子の展示会、第14回マルシェ・ド・シャポーに出展してきました。
出発前日にようやく完成した新作ハットを持って。

下に積んでいるのは失敗作の山。
試作してるうちに、どんどん形変えたくなっちゃうんですよ…
そのうち一個はココとあみさんが持って帰ってくれました。

この帽子は作るの大変なので、サンプルあんまり作りたくないなあ。
オーダーお待ちしてます。

2012/05/10

マルシェ・ド・シャポー14



東京の帽子の展示会に出展してきます。

第14回 マルシェ・ド・シャポー
2012年5月25日(金)〜27日(日)
東京都中央区日本橋馬喰町2-3-3
ファッションフェイスビル地下1F展示場

やばーい…帽子がなかなか奇麗にできあがらない…間に合わせなければ…。

2012/04/23

窓は開いていたのか





課題は山積みだ。
山積みの課題に背を向けて
山の端に消えてゆく雲を眺めてみる。
消えてゆくのは課題なのか
開いた窓から吹込んでくるのは
湿った土の香りなのか。
窓はいつから開いていたのか。
そんな事が分からなくなるくらい
長いあいだ眺めていた気がする。


※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。

2012/04/09

壁を見つめて





陽が昇り
陽が沈み
土壁の表面に
喜びの光が
怒りの陰が
現れては消えていく

月が昇り
月が沈み
土壁の表面に
哀しみの濃淡が
楽しみの彩りが
現れては消えていく


※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。

2012/03/22

硝子の牢獄




薄暗い窓の外は
いつも空っぽ。
窓硝子の遭わせ鏡に
いくつもの偽りの扉。
水さえ与えられず
出口のない廻廊を
徘徊する。
今日も
徘徊する。


※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。

2012/03/19

水路のアリス

 
 

自由になるために必要なもの
未知への突破口
軽やかな身ごなし
鋼のいましめをはらう手
そして跳躍のための充分な圧縮


※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。

2012/03/08

いくつでしょう



月と太陽が
水平線をはさんで
にらめっこ
その間に港の倉庫
倉庫の中に木箱が一杯
それぞれの木箱の中に
レモンとリンゴが一杯
袋を忘れた泥棒が一人
右手にレモン
左手にリンゴ
一つずつ
持っていく

さてレモンとリンゴは
全部でいくつ?


※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。

2012/02/27

屋上少年 末井君

 

 

その日は晴れてて
バイバイ バーン
デパートの屋上で
父ちゃん手を振り払った。

家に帰ろうにも
どこがどっちだか
屋上から山々
どこも同じに見えた。

屋上からどこにも
行き場がなくて
どうしようもなくて
そこに住着いた。

じいさんばあさんを
椅子に座らせて
チップをもらったり
屋上の屋台の呼込みをしたりした。

そのうち屋上に来る
人達が顔を覚えてくれて
そのうちみんなの
顔を覚えたりした。

夜は街灯りで
赤黒い空の中の
数少ない星を数えながら
屋上で眠りについた。

誰も屋上から
追い出したりする事もなく
運が良いんだと
思ったりした。

そんな生活が何年か経って
昔の事も思い出さなくなって
この屋上がボクの家だったんだと
気がついた。


※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。